初等中等教職員国際交流事業 「韓国教職員招へいプログラム」歓迎挨拶
宮城県加美農業高校教職員を代表して、歓迎の言葉を申し上げます。私は学校長の根岸一成といいます。お会いできてとても嬉しいです。
まずはじめに、1月1日、石川県能登半島地震で被災された皆様に心からのお見舞いと、一日も早い復興をお祈り申 し上げます。また韓国政府からも、お見舞いの言葉と多大な人道支援が送られましたことに心から感謝を申し上げます。
さて、歴史ある「韓国教職員招へいプログラム」が、ここ加美農業高校で開催できますことは、教職員及び生徒に とりまして大きな喜びです。ご尽力いただいた韓国教育部、韓国ユネスコ国内委員会の皆様、そして日本国文部科学省、ユネスコ・アジア文化センターの皆様をはじめ、ご協力いただいた駐仙台大韓民国総領事館、仙台韓国教育院の皆様のご尽力に心から感謝を申し上げます。
本県は2011年に発生した東日本大震災からの復興の途上にあります。そうした中で世界は新型コロナウィルスによるパンデミックに見舞われました。学校教育においても直接活動が奪われました。何より残念だったのが、大韓民国水原農生命科学高等学校との交流が中断したことです。本校は1991年以来、同校と姉妹校を結び、30年以上にわたり教育の親善交流を重ねてきました。その記念のしるしに、両校の庭には元々韓半島にあって伊達政宗が松島に持ち帰ったとされる臥竜梅(がりゅうばい)を本校で接ぎ木し、それを日本から水原にも届け返しました。毎年3月には両校の庭に美しい薄紅の花を咲かせ、はるかな国へ思いを募らせています。
今日、親愛なる大韓民国から大勢のお客様をお迎えして交流できることは、私たちに喜びと活力をもたらしました。今回の訪問で皆様にとって宮城県が、日本のふるさととなり、本校が心のふるさととなるよう、全校で真心をこめてお迎えの準備をしてまいりました。
自然豊かな大地に建つ本校は、農業を専門に学ぶ123年の伝統校です。本校での教育交流を通じて、皆様と共に「友好」の土を耕し、「平和」の種を植え、心を寄せ合って大輪の花を咲かせていきたいと念願しております。
今日一日、外の白い雪のような真っ白な気持ちで友情を育み、たしかな交流の始まりとなることを確信し歓迎の挨拶といたします。
2024年1月17日
宮城県加美農業高等学校校長 根岸 一成 カムサハムニダ!